借金についてみんなが誤解していること Rotating Header Image

キャッシングを即日できないと困る人にとってはうらやましいハナシ

星新一著『できそこない博物館』(新潮文庫)を読みました。

星新一さんといえば、SFを中心に1000編以上の作品を書いた、「ショートショートの神様」と呼ばれる人ですね。

私は、中学生のとき、友人に勧められて読んだのがきっかけかな。

最初に友人が貸してくれた本は『進化した猿たち』で、収集したアメリカの一コマ漫画を分類・紹介した本だったので、ショートショートではなかったんですけどね。

さて、この『できそこない博物館』は、今まで自分の書きためた創作メモをふんだんに紹介し、それに解説を加えたもの。こんなに手の内をさらけ出しちゃっていいの? というような贅沢な気分にさせられる。

その創作メモのひとつ。

運の悪い男がいる。何をしても失敗ばかり。しかし、友人たちは折に触れ励まし続け、生活できなかったら金を集めて進呈し、たまった借金のたなあげにも協力。

「そこまで応援するなんて、ちょっと度が過ぎていませんか?」とある人が言うと、「あいつに取り付いている不運が、死んだり愛想をつかしたとしたりしたら、次はだれに取り付くかわからない。それを防ぐために、少しのお金で済むことなら、あいつのところに留まってほしいんですよ。」

つまりはある種の生贄?

でも、金欠に苦しみ、周りに頼ることもできなくて、キャッシングを即日できないとにっちもさっちも行かない、という人にとっては、うらやましいと思うハナシでしょうね。